Ubuntu で OpenCOBOL

 COBOLCOBOLer)の延命治療のため粉骨砕身しているオープン系技術者のみなさんこんにちは。

 私も30を過ぎたころから少しずつ人が丸くなり、COBOL に対する憎悪を燃やしてばかりでもなくなりました。ということで、今日は私のようにやむを得ず COBOL と付き合うはめになった人のために Ubuntu で OpenCOBOL を使う方法のさわりの部分を紹介したいと思います。

 と言っても私もまだ触りたてなんですけどね。いっしょに勉強していきましょう。

 OpenCOBOL は、その名のとおりオープンソースCOBOL の処理系で、gccトランスレータとして動作するそうです。昔の C++ みたいですね。

 まずは、インストールしましょう。パッケージはたぶんないので、ソースからビルドします。入手は以下のサイトからどうぞ。

http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=34923

 ビルドには gcc が必要なのはもちろんなのですが、私の環境では libgmp3-dev と libdb-dev もインストールする必要がありました。

$ sudo apt-get install libgmp3-dev

$ sudo apt-get install libdb-dev

 あとは、簡単。解凍したディレクトリで定番のコマンドを打つだけです。インストール先は /usr/local になります。

$ ./configure

$ make

$ sudo make install

 このままだと、COBOL の共有ライブラリが使えないので、キャッシュの最新化が必要です。

$ sudo ldconfig

 これで COBOL コンパイラCOBOL 関連の共有ライブラリのインストールが終わりました。

 では、お決まりの Hello, World! をやってみましょう。hello.cob という名前で以下のようなファイルを作ります。

       IDENTIFICATION DIVISION.
       PROGRAM-ID. hello.
       PROCEDURE DIVISION.
       DISPLAY "Hello, world!".
       STOP RUN.

 コンパイルは以下のようにします。これで、hello という実行ファイルができます。

$ cobc -x hello.cob

 実行してみましょう。

$ ./hello
Hello, world!

 これで COBOL 界への門戸が開きました。