用語の大切さ

 大規模プロジェクトを成功させるためにさまざまな方策を用いるのも結構ですが、それよりも私がたまに気になるのが「用語」の正確性です。

 プロジェクトがでかくなってきますと、さまざまなことをいちいち説明してられなくなってきますので、用語に対する「方言」「ローカルルール」は極力控えるべきだと思うのです。がんばって空気を読んでるとわからなくもないのですが、コミュニケーションの「オーバーヘッド」があるような気がしてなりません。


 実例をあげますと、某大手 SIer さんは、よく Web アプリケーションのことを「オンライン」と言います。ネットワークで接続されたクライアント/サーバ形式のアプリケーションはオンラインとは言わないのです。でも、オフラインとも言いません。なので、ネットワークが繋がっていて何かしらのプロトコルでファイル転送ができるかという旨を「オンラインで取得できるんですよね?」とたずねると「いや、できません。FTPでなら取得できますが」という変な返答が返ってきます。まぁ、会話としては成立するからいいのですが、違和感があります。一般的にはオンラインの対義語としてオフラインがあって、それを意識した会話になるのが普通だと思うのですよね。「オンラインなら、すぐに取得できて便利なんですけどねぇ」と言ったら「ネットワークすら繋がってないですから」と返答されますしね。


 ということで、コンピュータ用語に慣れてきたと自覚している諸氏でも、用語辞典(またそれに類するサイト)を常に確認したほうがいいと思います。私はそうしてます。普通の日本語ですらたまに間違うので、国語辞典も手放せませんが。