「自分のやりたいことがわからない」という人はたぶん一生やりたいことがわからない

 「自分のやりたいことがわからない」といって、自分のやりたいことが見つかるまでフリーターで食いつなぐという人がいます。



 私は、こういう問題の専門家でもなんでもないので想像の域をでませんが、たぶん、そういう人は一生自分のやりたいことなんて見つからないと思います。



 自分のやりたいことはこれだ!と言って仕事に励んでるいる人は、それまでの生き方にその根拠があることがほとんどだと思います。たとえば、エンジニアこそが自分のやりたい仕事と思っている人は、小さいときからものづくりが好きだった等です。

 逆にこのように小さいときからものづくりが好きだったわけでもない「自分のやりたいことがわからない」人がエンジニアという仕事が「自分のやりたい仕事かもしれない」と思ったとしましょう。この人にある苦難が訪れたとき少なくない割合で「やっぱり自分はこの仕事はやりたい仕事ではない」と簡単に言ってしまいます。

 しかし、小さいときからものづくりが好きだった人は、そう簡単に「この仕事はやりたい仕事ではない」とは言いません。なぜなら、それを言ってしまってはそれまでの人生を否定するようなものだからです。遠まわしに「やりたくないことを好きだと思ってやっていた馬鹿」とでも言うようなものです。なのでこういう人は苦難を乗り越えるパワーを発揮します。イカしていない状況ならなんとか改善しようとするでしょう。



 もちろん全部が全部そうだというわけではありません。「自分のやりたいことがわからない」人がある日、天才的なひらめきによって新たな仕事を始めるかもしれません。また、社会を知らないがあまりそんな仕事があったなんて知らなかったという場合もあるでしょう。

 しかし、どちらにしても閉鎖的な状況で日々をすごしていてはよっぽど運がない限りは事態は変わらないでしょう。