小さい仕事をやれ

 何かって言うと「大規模プロジェクト」を盾にとったかのような口ぶりをする人がいるけど、じゃあ、「小規模プロジェクト」ならバグなく、納期に遅れることなく、残業や休出もすることなくできるのでしょうか?



 たぶん無理。



 ラノベ作家としてデビューしたいなぁと半端な能力で思いながら長編小説はよく書くけど、じゃあ、短編書けるかというと書けないのと同じ。で、短編書けないやつは長編書いてもろくなものが書けないのと同じで、小規模プロジェクトをまともにできないのが大規模プロジェクトをまともにやれるはずがない。



 ある程度以上の規模の会社だと、新人さんでもいきなり中、大規模のプロジェクトに入れられることもよくあるようですが、それでいいんでしょうかね?


 実際、そういう環境で育った人って3年選手でも、掲示板(CGI)すらひとりで作れなかったりすることもあるんですよ。使用言語、プラットフォームの選定ができなかったり、そもそも DB を使わないとデータストアすらできないとか。つまり、「コンピュータは何故動いているのか」「プログラムは何故動いているのか」というのが体感としてわかってない。

 企業側としては、そういうのは学生時代に身につけておいてほしいとか思ってるかもしれません。でも、「体感として」身についてる人なんてごくわずかです。この体感というのが重要で、これがあるのかないのかでは働く「勘」が変わってきます。この勘のおかげで、救えるプロジェクトもあるのです。




 ということで、小さい仕事の数をまずこなしましょう。会社がでかいから小さい仕事なんてとれないというなら、新人さんに社内ツールでも作ってもらえばいいじゃないですか。それをなぁなぁでやらせるのではなく、ちゃんとプロジェクト調にするだけでもだいぶ違うと思いますよ。