「設計」と「取り決め」を履き違えていないか

 今日、ある SE が設計した DB 設計書を眺めていて気がついたのですが、「設計」と「取り決め」を履き違えている人がいますね。

 ちなみにその DB 設計書は、私から見たら「取り決め」でした。つまり、テーブルはこうしますよ、とただ書いてあるだけです。

 「設計」と「取り決め」の違いは、「分析」と「方法論」があることです。

 たとえば、日曜大工で椅子を作るとしましょう。作るに先立って「設計図」を書くとします。ここでいう「取り決め」レベルの設計図だったら、たとえば「大人用だから高さは○センチぐらい」「質感が好きだから材質は○○」「青が好きだからここは青く塗る」といったものです。それに対してちゃんと「設計」したのならば、「○kgまで耐えられるように筋交いを入れよう」「この材質は手触りはいいけどもろいから、ここだけ○○を使おう」「つなぎ目はほぞをほって組み合わせよう」と見えないところまで考えるわけです。必要なら専門的な計算もするでしょう。


 特に DB の設計(と呼ばれる作業)は、案外、経験と物まねでやっている人が多いものです。先輩がこんな風にやっていた。こういうふうにやったらなんとなく上手くいった。それの積み重ねというパターンです。しかし、それだけではたかが知れていますね。下手をすると正規化も知らない DB 設計 SE も少なくないでしょう。


 ということで、改めて「なぜそうなったのか」がわかる「設計」をしたいものですね。