Rails や S2* を使うのは「スウィート」だから

 Java の Web アプリケーションフレームワークである「Click」はよくできていると思いますし、私はけっこう好きです。でも、その割には使う気になりません。それは、O/Rマッパや DI コンテナが別だからです。Click には HibernateCayenne、Spring と連携する機能があるのは知っていますが、スウィートというほど一体化はしてませんよね?

 それに比べて Seasar Project は、Dolteng という Eclipse プラグインと、それによる Chura というスウィートを提案してくれています。なので、網羅的な学習効率および開発効率が良いと私は思います。

 また、Rails も様々なツール、フレームワークの集まりですが、渾然一体となって開発スウィートとして上手く機能しています。これもまた Rails の価値のひとつだと私は思うのです。

 より早く、より高機能なものをと求められ続けるのはどこの業界でもそうでしょうが、IT業界においては Web において特にその傾向が顕著に思えます。そのニーズに答えるためには、あらゆるものが違和感なく一体化した開発スウィートを上手く活かさなければならなくなるのは必死だと私は考えます。


 かつては表計算は「ロータス 1-2-3」、ワープロは「一太郎」と言われていたオフィス・ソフトウェアが、Word、Excel に押されてしまったのは、個々の機能もさることながら「スウィート」としてのパワーがあったればこそだったのではないでしょうか? そのように Web アプリケーションフレームワークもスウィートであるものこそが生き残っていくことでしょう。