Rails はレーサーミニ四駆みたいなもの

 Ruby on Rails をしばらく触ってみて私が思ったのは、レーサーミニ四駆みたいだなぁってことです。

 レーサーミニ四駆を知らない人はすいません。

 今でこそミニ四駆というと、オンロード(というか専用コース上)を走るスピードマシンのイメージですが、今のミニ四駆の直系の祖先であるレーサーミニ四駆は、ピンスパイクタイヤ(とげとげタイヤ)が標準装備されており、「オフロードも行けるぜ!」というイメージだったんです(箱のイラストもそんな感じだったし)。

 でもね、実際、走らせてみると、砂がギアに詰まってあっというまに(比喩じゃないです)動かなくなります! しかも一度砂が詰まるとほぼ廃車決定です。ギアから爪楊枝などで丁寧に砂をとってもかつての滑らかな走りはまず戻りませんでした。

 Rails もそんな感じなんですよ。お外(インターネット上)で走らせられると思って走らせてみると、意外と走らない。走らせるには相当気を使わなければならないんです。まず、実行環境でベストといえるものがまだない。アレがいいんじゃないか? いや、こっちだろ? というのばっかり。

 Rails はだまって、おうちの中(イントラネット)ででも走らせるのがあってると思うのですよ。しかも、プログラムは内作で。または、プロトタイプを作るのに使うんです。本番用は、それを見て Java なり PHP なりで作りましょうと。

 Rails は実行環境までそろえたスウィートなわけですから、ノートパソコンに入れて客先でのデモにも使い易いですので、プロトタイプ(というか動仕様というか)にはうってつけだと思うのですよ。


 ということで、Rails なんてそれほど気張って取り組むようなもんじゃないと思うのが私の今の考え方。scaffold + α で相当なものが作れるので、そこらへんで止めておくのも手。それ以上難しいものは Rails でできるとしても、きっと他のものを使ってもあんまり変わらないと思うし、そんな難しいものは大抵ちゃんとしたサーバが必要なものだから、実行環境があやふやな Rails 向きじゃない。


 Rails は30日かかってたものを10日で終わらせるためのツールとはなりえるが、3ヶ月かかっていたものを1ヶ月で終わらせるためのツールにはなりえないと思うわけです。はい。