なぜ「マスター」という言葉を使うのか

 私はこの業界(コンピュータシステム開発業界)にいてたまに気になる言葉があります。それは「マスター」という言葉です。ここでいうマスターは、「マスターテーブル」のマスターです。マスターテーブルとは、ある1つのキー値によって1つのレコードが検索可能なテーブルのことを言うらしいのですが、実際そんな意味で使っているのでしょうか。


 それはまぁ、いいのですが、私が不満なのは、何故顧客に提供するシステムに「マスターメンテナンス」画面があったり、「マスターから選んでください」などのオペレーションが存在するのかということです。もちろんお客様の要望にもよると思うのですが、たとえば一般的な製造業の業務システムだとしましょう。それを使うのがWordやExcelぐらいしか使えない人だとしたら、明らかに「マスター」なんてどうでもいい話です。実質、マスターテーブルをいじってるようなものであっても、マスターなんて言い方をしないで「基本台帳」などのもっと一般的な言葉を使えば良いのではないのでしょうか?